2100年10月18日

絵チャットのお知らせ

居間人亭の絵チャットにて定期的に絵茶を行っています。

日時 毎週土曜日 
午後10時〜12時

絵チャットへはこちらを押して入室ください。 来られた人から順に後入室ください。最大人数は10人までです。
絵がかけない方でも大歓迎です。
電王以外にも、特撮の話全般の会話ができますので、レスキューフォースファン&ゴーオンジャーファン&キバファンの方もどうぞー♪

絵チャットの筆圧機能がつきました。「/jtablet on」
絵チャットのログ掲示板はこちらから。
絵チャットログ掲示板

また、機能しない場合の新しい「もQ」という絵チャットを開設しました。タカミンより書くスペースが少し狭いですが、機能しない場合はこちらでも絵チャットを楽しめます。

居間人亭 「もQ」 絵チャットはこちら
ただいまの参加人数は以下の通りです。

人です。
絵チャットが機能しないときのための緊急避難先のチャットのみのところを開設しました。 
機能しないときはこちらに一時的にお入りください。

居間人亭緊急文字チャットへのリンクはここ


posted by せねか@居間人亭 at 23:37| Comment(0) | 絵チャットへのリンク | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月23日

わくわくデートはパラダイス(ナオりゅ)

デンライナーの中からお電話きた。ナオミちゃんからだよ。
今度のお休みの日ある時間の遊園地でおデートしましょって。
わぁいわぁいおデートだーー♪
「亀ちゃんや熊ちゃんやモモタロスも来てもいいけど、ナオミちゃんとのおデートなんだからついて来ないでよね。」
そう言ったら
「ガキのデートなんかついてこれるか!俺たちはテメエとは別行動なんだよ!遊園地とやらをエンジョイしてやるぜ!」
ってモモタロスが言うんだ。一度も遊園地なんか行ったことないからわくわくしているくせにー。
「ちょっと待ってよ先輩・・。僕たちイマジンなんだけど?」
「だからなんだ?」
「僕たちこの姿で遊園地に行くわけ?」
そう、僕忘れてた・・・。良太郎に憑依してデートにいけるわけじゃないから目立っちゃう。
ナオミちゃんは大丈夫って言ってたけど・・なんだか心配だなー。

デンライナーが迎えに来て、オーナーから往復切符を貰って、くれぐれも歴史を変えるような騒動を起こさないことって言われた。分かってるよ。ぷんぷん。
ナオミちゃんはいつもの乗務員の制服じゃなくて、かわいい浴衣を着ていたよ。
「今日は、リュウちゃんたちが来ても大丈夫なんです。ここの遊園地は今日は特別です♪」
入り口に立った僕たちの目の前には大きな看板。

『楽園遊園地 コスプレ大会』

「いいねぇ〜♪」
亀ちゃんがひゅうって口笛を吹く。熊ちゃんもうんうんって頷いてる。
「何だよ?コスプレって?」
モモタロスは知らないみたい。僕も知らない。
「俺は知ってるで。なんや、モモの字知らんのかいな?ゴッツイ鎧とか着てみんなに見せる祭りや!」
「ちょっとそれは偏った知識だよ〜。コスプレっていうのはコスチュームプレイ。つまり、自分が好きなアニメや漫画やテレビのキャラクターに扮した仮装大会みたいなものだね。」
「へー。」
とにかく、僕とナオミちゃんは手をつないで回転木馬に乗ることにした。
モモタロスたちにバイバイって手を振って、振り向いてちゃんと釘をさしておいたんだ。
「ついて来ないでよね!」
おデートなんだから!ナオミちゃんと二人っきりなんだから!




残された大人三人組は手持ち無沙汰に呆然としてしまう。
子供がいないとなんとなく場が持たないのだ。
「とにかく、僕たちのこの姿は着ぐるみのコスプレって感じに見えるみたいだね。」
ウラタロスが回りを見回しながら言う。たぶん、釣れそうな女の子でも物色しているんだろう。
「どないしたもんかなぁ・・・。こないな所で何して遊べっちゅうんや・・。」
キンタロスも困り顔。
そして、一人妙にテンションが高いモモタロス・・。
「おお!なんじゃありゃ!」
「え?どれ?」
モモタロスが指差した先に、轟々と音を響かせる空にそびえるジェットコースターがあった。スピード狂のモモタロスは両手を握り締めてわくわくしている。
「ジェットコースターだよ先輩。」
「すげー、かっこいいじゃねえか!」
そう言うと、ウラタロスの腕をグイと掴むと引きずるように連れて行く。
「ちょ・・・先輩!僕は釣りが・・・。」
「うるせぇ、アレに乗るんだよ!」
ずるずると引きずられていくウラタロスの後ろをため息をつきながらついていくキンタロス。
「どっちが子供か分からんなぁ。」








僕たちの目の前を緑とオレンジの怪獣のキグルミを着たおじさんが通り過ぎる。
「わぁ!あれ、ガチャピンだよ!僕知ってる!」
おじさんたちは、僕に向かって手を振ってくれた。
「君はオリジナルのコスプレかな?よく出来てるネェ。その生地何処で買ったの?マスクの造形とかすごいネェ。」
ガチャピンの口から出た顔で、汗をいっぱいかいてる太ったおじさんがめがねをずりあげながら聞いてきた。
「ライオンボードとかメリッサとか使ってんの?デザインすごいネェ。」
なんだか目が細くて三白眼でなんとなく恐い・・・。
「リュウちゃん。大丈夫ですよ。」
ナオミちゃんがぎゅっと手を握ってくれる。
「ガチャピンさんはご自分で着ぐるみ作られたんですか?」
ナオミちゃんがガチャピンのおじさんに聞く。おじさんは急にニッコリ笑ってご機嫌になった。
「この生地は上海に行ったときに安くてつい20メートル買ってきちゃってさ。この生地見たときからガチャピンしかないって思ったから。どう?」
おじさんは鼻息も荒く大きな声で早口で話す。僕はもっと恐くなった。でも、ナオミちゃんを守らなくっちゃ。
すると、ムックのあたまがポロンって取れて中から出てきたのは女の人だった。
「ちょっと、びっくりしてるじゃない!ごめんねー。家の主人コスプレのことになると夢中になっちゃって。」
え?奥さん?夫婦なのーー!!
「子供のアイドルガチャピンが子供恐がらせちゃだめだよなぁ。あーははは。」
おじさんたちは、またねーって手を振って、どこかの乗り物にのりに行ったみたい。
「リュウちゃんは着ぐるみを着ている子ってことになってるんですよ。だから、分からないこと聞かれたらわたしがちゃんと説明するからだいじょぶです♪ソフトクリーム食べますか?」
ナオミちゃんがニコニコしてるから、僕のドキドキも治まったよ。
ナオミちゃんとソフトクリームを食べた。僕はバニラで、ナオミちゃんはグレープ。
「リュウちゃんと同じ色の紫だからグレープにしたんですよ♪」
って。僕と同じ色大好きだって。うれしいな♪
こんな風にお外でナオミちゃんとおデートできて僕すごく幸せ。だって、いつもはイマジンは目立つから誰かに憑依するか隠れて行動しないといけないもん。
ソフトクリームを食べているとお口の周りにいっぱいクリームがついちゃって、ナオミちゃんがあらあらって亀ちゃんみたいにお口の周りを拭いてくれたよ。ちょっと恥ずかしかったな。
回転木馬に乗りに行くと、エバンゲリオンのアスカちゃんとか、ドラえもんとドラミちゃんとか、仮面ライダーキバのキバット頭につけた人とかいろいろいっぱい載っててなんだか不思議だったよ。
僕とナオミちゃんが載っても全然驚く人はいないし、回転木馬に二人で乗って楽しかったー。
回転木馬を降りた時・・どっかで聞いたような声が上を通り過ぎた。
「ちょっと待てーーーー!下ろせーーー!後ろに下がるなんて聞いて・・・ぎゃーーーーー!」
モモタロスだ・・・。
ジェットコースターに乗ってる。あれってすごく恐いって書いてあって、背の高さが足りない子供は乗れないんだ。だから僕は乗らなかったんだけど・・。
一番高いところから後ろ向きに一気に下がってグルグル回るんだよ。降りた人が良く吐くからビニール袋乗るときに持たせられるんだって・・・・。恐いのに・・。
ジェットコースターをヨロヨロしながら熊ちゃんに支えられて降りてきたモモタロス。
「だから、自分で運転するのは平気だろうけど、勝手に動く時は違うって言ったでしょ?」
亀ちゃんは、平気みたい。Gにあわせて体を動かしてたからあまり酔わなかったみたいだね。モモタロスは乗った後にワーって叫んだら、首がガクッって後ろになって、そのままの状態でジェットコースターは走ってたんだって。風圧で顔が起こせなくて、頭起こして貰おうと思ってたら後ろの熊ちゃんは寝てるし、相当辛かったみたい・・・。
あれ?さっきまで居た亀ちゃんがいない!どっかに釣りにうまく抜け出して行っちゃった?きっと、ミニスカートのコスプレのお姉ちゃんのところとかに行ったに違いないよ!
「リュウタ、デートは楽しいか?」
熊ちゃんに聞かれて、うんうんって大きく頷いた。
「モモの字がこの状態やから、俺ら暫く休んどくわ。二人でハンバーガーでも食べてき。」
熊ちゃんから1000円貰ったよ♪
「じゃあ、僕がハンバーガーナオミちゃんに買ってあげるね♪モモタロスたちはついて来ないでよー!」
僕は嬉しくてスキップでナオミちゃんとフードエリアに向かったんだ。
おデートで男の子がお金出してあげるのが男の甲斐性って熊ちゃんが言ってたからね♪
フードエリアの白い椅子じゃなくて、ナオミちゃんが木陰の芝生の上で食べましょうって言うから、僕がハンカチを敷いてあげた。これは、亀ちゃんから習ったんだ。
「ナオミちゃん、僕、ナオミちゃんに言いたいことあるんだ。」
「なんですか?」
首をかしげて大きなお目目をパッチリ開いてるナオミちゃんはすごくかわいいんだ。僕のすごく好きな仕草だよ。
「えとね・・・、最後の戦いの時、僕、恐くて恐くてたまらなかったの覚えてる?」
「ちゃんと覚えてますよ♪リュウちゃんといっしょに過ごした時間は絶対忘れたくないですから。」
「僕・・ちゃんと言ってなくて・・。あの・・ね・・、あの時はナオミちゃんがギュって手を握ってくれたから勇気が出たよ。あの時、良太郎を助けにいけたよ。」
「頑張りましたよね。あの時のリュウちゃんはとってもカッコよかったですよ。」
ナオミちゃんはニコニコいつも笑顔をくれる。ナオミちゃんといっしょにいるとすごく勇気が出るよ。
「あの時は、ありがとう。僕、それをずっと言いたかったんだ。」
ナオミちゃんの顔がぐっと近くに近づく。まつげが長くて色が白くてとっても綺麗なの。
「リュウちゃんはどんどんカッコよくなりますね。きっと、もっともっと素敵になりますよ。」
ナオミちゃんのお顔が近くてドキドキする。顔が赤くなっちゃう。かっこいいって・・・。
ドキドキドキドキ・・・。
ガサガサガサ・・・バキバキバキ!
後ろの植え込みの枝が折れてる・・・。赤・・青・・・金色・・・の重ね餅・・・。
「や・・やぁ・・・。デートは楽しいか?」
引きつった顔で一番下で潰されているモモタロスが手を上げる。
「ついてこないでって言ったでしょ!モモタロスのバカ!熊ちゃんも亀ちゃんも!」
「すまん・・。」
「ごめんね・・。」
ナオミちゃんがケラケラ笑ってる。まぶしいお日様みたいな笑顔で。
そして、ピンクのお花のついてる綺麗なハンカチで僕のアゴをそっと拭いた。
「リュウちゃん、またケチャップがおひげについてますよ♪」

僕の初デートは、ナオミちゃんと遊園地♪
心の日記に大事に大事に書いておくんだ。ずーっと忘れないよ。ナオミちゃんも皆のこともずっと大好きだからね♪

せねかの一人ごとを読みますか?
posted by せねか@居間人亭 at 04:30| Comment(10) | 居間人亭番外編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月08日

鬼の背中のゆりかごで(モモハナ)

「どうしてくれんのよ!これじゃ試合に出られないじゃない!」
モモタロスの二本の角をぎゅっと握って眉間にしわを寄せた恐い顔。
ハナはモモタロスの背中に背負われていた。
ハナの黒い革靴を両方の手に一つずつ持ってハナを背負って家に向かうのは赤いイマジン。
「わるかった・・・。」
いつもなら言い合いになって大声でわめき散らすはずなのに、なんだかハナは拍子抜けしてしまう。
「なによ・・・。ずいぶん素直じゃないのよ。」
「だから、悪かったって言ってるだろがよ!」
あんなところに犬っころが飛び出してくるなんて思いもしなかった。
ハナといっしょに夕食の材料を商店街に買いに行く途中で、ゆきちゃんがチャッピーを散歩させているのに出会ってしまったのだ。
チャッピーは喜んで、引き綱をゆきちゃんの手から振り解くとモモタロスまで一直線。嫌いな犬に妙に気に入られてしまったモモタロスだった。
思わずハナの後ろに隠れてしまって、バランスを崩して二人で土手をゴロゴロ転がってしまった。その挙句がこれである。
「足・・・痛むのか・・?」
「じっとしていれば痛くないわよ。でも、これじゃ空手の試合に出られない。」
モモタロスが一瞬ウッと息を詰まらせる。本当に反省しているのが手に取るように分かった。
「あーあ。丹羽ちゃんに試合までにはちゃんと戻るって言ったのに。」
いたずら心でつい意地悪にちょっと大げさに言ってしまう。単純明快なこのイマジンは、ますます冷や汗をかいてしまうだろう。そんな所がちょっとかわいくて、つい意地悪を言ってしまいたくなるのだ。
「そういえば・・・、前もこんなことあった気がするな。」
ハッとハナは思い出し頬を染める。
それはまだ、デンライナーに乗って時間を守るために戦っていた時のこと。イマジンを追いかけてモモタロスが深追いをしすぎたことがあった。ハナが罠を察知してモモタロスを止めたのだが、横から進入してきた車に跳ねられそうになって足をくじいた。その時も、モモタロスにこうやって背負われてデンライナーまで帰ってきたのだった。
「おめえ、あの時とちっとも変わってねぇよな。相変わらずいぢっぱりだし気は強えし。」
「変わってなくて悪かったわね!」
そうやって憎まれ口を利いてみる。
「ま、変わってなくて良かったけどよ。」
「え?」
それっきり、モモタロスは黙ってしまう。
『そういえば、あの時初めてお姫様抱っこと言う奴を体験したんだった。いつもは気が付かなかったけど、地面とデンライナーの高さはくじいた足には結構難しくて。デンライナーの前で恥ずかしいから背中から下ろせといったものの、結局登れなくて・・・。そう・・いやだって言うのに、無理やりモモタロスがお姫様抱っこして乗せてくれたんだった・・。』
ハナはモモタロスの背中で揺られながら思い出していた。一定のリズムを刻む背中が気持ちいい。
『そういえばあの時、食堂車の中までお姫様抱っこで入っちゃったから、大騒ぎになって大変だったっけ。皆にからかわれて恥ずかしくて、つい、下ろせって大声で騒いじゃったんだった。』
瞼が重くなる。なんだか心地いいこの背中。
『こいつの背中、案外広くてあったかいんだ・・。』
背中のハナが静かになり少し重くなる。
「おい・・ハナクソ女・・?寝ちまったのか?」
寝息が耳をかすめ、モモタロスが微笑む。
「足が治るまで、もうちっとココに居ろ・・。」
起こさないように聞こえないように小さな声。背中のハナに聞こえないように。


せねかの一人ごとを読みますか?
posted by せねか@居間人亭 at 02:54| Comment(11) | 居間人亭番外編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月21日

居間人亭第十話

「侑斗?ハナさんに頼みたいことがあったんじゃないのか?」
デネブに言われて良太郎のおっさん発言に落ち込んでいた侑斗は、ため息をつくと顔を上げた。
まだ、眉間にしわを寄せて微妙な顔をして不機嫌ではあったが。
「ハナ、お前、空間伝達できる携帯持ってるだろ?」
「ああ、うん。有るけど。」
「俺は正式なタイムパトロールじゃないからな。お前だったら時間管理局から使用を認められてるはずだ。あいつに電話しろ。」
「あいつ?」
「野上だよ!野上!」
「何時の?」
「俺をおっさん呼ばわりしてないほうだ!」
ハナは、ハナのいた時間を管理する役目を負っていた。それは、イマジンの襲撃から教訓を得た時間管理局と呼ばれる誰も見たことが無い部署から与えられた仕事。
時間管理局への連絡が許されているのは、デンライナーのオーナーと駅長だけである。
そのオーナーの元で部下として時間管理の仕事をハナは与えられていた。
ハナは、くすくすと笑うと、セーラー服のポケットから携帯電話を取り出した。
それはごく普通の何処にでもありそうな電話。
「パパったら、まだ根に持ってるの?」
「パパって言うなーーーー!」
ハナは携帯のボタンを押しながら、リュウタロスに微笑む。
「もしもし、良太郎?ちょっといい?うん、リュウタロスに代わるわね。」
ハナはそう言うとリュウタロスに電話を差し出した。
「2008年の良太郎よ。皆と別れて3ヵ月後ぐらいね。」
リュウタロスはおずおずと電話を受け取るとヘッドフォンをずらし、耳に当てる。
「もしもし?」
「あ、良太郎?」
「リュウタロス。元気?皆がターミナルで暮らすことになったってハナさんから聞いたよ。がんばってるんだってね。」
「うん・・。僕・・・がんばってるよ・・。」
「住んでいる場所や時間が違っても、僕はずっとリュウタロスや皆の事大好きでいるから。モモタロスやウラタロスやキンタロスも元気?」
「私もここに居るのだぞっ!」
電話に向かってジークが叫ぶ。
「あ・・、ジークも居たんだ。ごめんごめん。」
クスクスと電話の向こうで良太郎が笑う。
「良ちゃん?どなたからお電話?」
電話の向こうから優しい声がする。
リュウタのヒゲがピンと立つ。緊張で背筋がピンと伸びてしまう。
「リュウタロスだよ。ねえさん。」
「あら、リュウちゃん?」
電話の向こうから優しい声。会いたかった暖かな人。
「リュウちゃん?お弁当また作ってあげるから、いつでも遊びに来てね。」
「う・・うん!おねえちゃんのお弁当おいしかったよ。ありがとう。」
「こちらこそ、素敵な絵を描いてくれてありがとう。お店に飾ったのよ。」
「ほんとに?」
「本当よ。皆上手ねって言ってくれてるわよ。」
お姉ちゃんの声が、どんどん心を暖かくしてくれる。
「愛理さ〜ん、コーヒーまだですか〜。」
「電話してるんだから、暫く待てないのか君は!」
電話の向こうから聞こえるいつもの常連二人の声。
「あ、良ちゃんに代わるわね。またね。」
おねえちゃんの楽しそうな声が電話の向こうから聞こえる。
「リュウタロス。君が電話をかけてきたってことは辛いことがあったんだと思う。だけど、いつかきっとまた会えるから。僕は、ずっと君たちの事を忘れない。だからきっと会える。」
「うん・・うん・・・きっと・・・。」
良太郎の声が勇気を与えてくれる。良太郎が言うことは必ず実現する気がする。
だから、きっと会える。いつかきっと・・。
リュウタロスは、何度もうなずいた。ポロポロ落ちる涙を拭うことも忘れて。
ハナが伸ばす手の平にリュウタロスは電話を乗せる。
「あんまり長いと、歴史を変えちゃう可能性もあるから。ごめんね。」
ハナは自分の耳に電話を当てた。
「良太郎、今の会話の記憶どうする?」
「うん・・これぐらいなら大丈夫だよ。出来るだけ覚えておきたいから、僕と姉さんの記憶は消さないで。」
「分かった。じゃ、良太郎・・未来で・・・。」
「うん、未来でまた・・。」
ハナは電話をポケットにしまうとリュウタロスの前にしゃがんで微笑んだ。
「リュウタロス。私の役目は終わり。本当は個人的な理由で使っちゃ駄目なんだけどね。」
「ごめんね。ハナちゃん。オーナーから叱られない?」
「大丈夫。良太郎も私も特異点だし。お姉さんとは電話で会話しただけだから影響は無いと思うわ。本当は、会わせてあげたかったんだけど、歴史が変わっちゃうといけないからって、パ・・じゃなくて侑斗が電話だけでもって・・・。」
恥ずかしいのか顔を赤くしてそっぽを向いている侑斗。そして、ニコニコ笑って側に寄りそうデネブ。二人ともリュウタロスのために危険を冒して未来へハナを迎えに行ったのだった。
「侑斗とデネブも駅長さんに叱られない?」
「侑斗とデネブは、たぶんお仕置き受けるかもしれないけど、そんなに重くないと思う。たぶん駅の便所掃除一ヶ月とかじゃない?」
心配そうに見上げるリュウタロスに優しくほほえむハナの笑顔はどこかおねえちゃんに似ていた。
「それよりも、ウラタロスが来たわよ。」
ハナの顔の先にウラタロスが立っていた。
良太郎と会話している間にやって来たのだろう。
「亀ちゃん・・・。嘘ついてごめんなさい・・。」
「帰ったらお店のお掃除をお手伝いすること!わかった?」
「うん・・。」
「それと、リュウタにお客さんだよ。」
ウラタロスの後ろから、ピンクのワンピースを着た茶色い子犬を抱いた女の子。
「ゆ・・・き・・ちゃん?」
ゆきちゃんは、きょろきょろと落ち着かないように周りを見回す。
その後ろに少し大きな男の子が立っていた。
「ほら!ゆき!ちゃんとお礼言えって父ちゃんも言っただろ。」
ゆきちゃんのお兄ちゃんのりんたろうくんだ。ゆきちゃんよりも二つ上のお兄ちゃん。
りんたろうくんは、ゆきちゃんの背中をトンと叩いた。
「あ・・・ありがとう。この前は・・ちゃっぴー助けてくれてありがとう。」
ゆきちゃんはそう言うと顔を真っ赤にしてりんたろうくんの後ろに、また隠れてしまった。
「わるいな。ゆきは恥ずかしがりでさ。俺が居ないとあんまり人としゃべれないんだ。ほら、ゆき、ちゃんと言わないとわかんないぞ。」
ゆきちゃんをりんたろうくんが背中から押し出すようにして前に出す。
「リュ・・・リュウちゃん。お友達になってくれる?チャッピーが、リュウちゃんと遊びたいって・・。」
リュウタロスは目を大きく見開いて飛び上がった。
「お・・おともだち?ぼ・・ぼくでいいの?」
ゆきちゃんは少し下を向いて恥ずかしそうに微笑みながら頷いた。
「お・・おともだち!おともだちだーーーっ!」
リュウタロスがうれしさのあまりにぴょんぴょん跳ねると、チャッピーがゆきちゃんの腕から飛び出して、リュウタロスの周りをぐるぐると回りながらワンワンと吠えた。
「うわぁぁぁあぁ!」
土手の向こうから誰かの悲鳴がする。
悲鳴の主を振り向くと、遙か彼方に後ずさりするモモタロスが見えた。
「そ・・その犬どっかにやれっ!」
「そういや、モモの字は犬が苦手やったなぁ。」
とキンタロス。
「こんなにかわいいのにねー。」
とリュウタロスに目配せをするウラタロス。
そしておもむろに、チャッピーを抱き上げて、モモタロスの元に差し出しながら追いかけるリュウタロスとナオミ。
ハナの手にキスをして思いっきりグーで殴られるジーク。
デネブキャンディをゆきちゃんとりんたろう君に差し出すデネブ。
あきれた顔をしてその様子を見守る侑斗。
今日もリュウタロスの周りはにぎやかで笑顔に満ちていた。






せねかの独り言を読みますか?
posted by せねか@居間人亭 at 01:58| Comment(15) | 居酒屋「居間人亭」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月14日

居間人亭第九話

リュウタロスは泣いていた。キンタロスの首にしがみつくように。
そうしていると冷え切った心が少し温まる気がした。
背中を叩く一定のリズムが心地よくて、少しずつ泣き声が小さくなる。
誰かの足音が聞こえる。早足でかかとを強く打ちつけるような足音。
「なーんだ。まだメソメソ泣いてんのか。」
「うるさいよ、モモタロスは!いつもイヂワルなんだから!」
目の前いっぱいに赤い顔。なんだかオデコがちょっと黒い。
「ピーピー、小鳥みてえに泣きやがって。カァとかヒヒーンとかも鳴いてみるか?」
からかうようなモモタロスの表情に思わず袖でぐっと涙を拭う。
文句を言おうと顔を上げると・・。
ふわっといい香りに抱きしめられた。
「りゅうちゃーーん♪会いたかったですよぅ♪」
「え?」
思わず目が点になる。この声、この香り・・・。
「・・・ナオミ・・・ちゃん・・・?」
ナオミちゃんの大きな瞳と笑顔。信じられなくて、何度もまばたきをしてしまう。
「泣いちゃ駄目ですよ。ニコニコのリュウちゃんの方がすっごくかわいいですよ?」
涙をハンカチで拭われても拭われてもポロポロ出て来てしまう。悲しい涙じゃない涙。
「なんで・・?」
「モモタロちゃんが、駅長さんにお願いしてくれたんです。いなくなってた迷子の鳥さんも見つけてくれたから、もう寂しくないですよ。」
ナオミちゃんの後ろにため息をつく白い影。
「そなたたち、歩くのが早すぎるのだ。もう少しゆっくりと優雅に出来ないものか・・。」
「鳥さん・・・?」
「寂しい思いをさせた。これからは、お供たちと供に過ごすことにしたのでな。」
ニッコリ笑うジークに、ヒックヒックとまた体が震える。
悲しくないのに・・嬉しいのに・・・。
「これからは時々、デンライナーに食べ物を積み込む時には、必ずリュウちゃんのところに来ますから♪オーナーからも、一日お休みしていいよって許可も頂きました♪」
「ほ・・ん・・と?」
うなずくナオミにリュウタロスはぎゅっと抱きついた。
暖かくて柔らかくて優しいいい香りに何度も名前を読んだ。
「ナオミちゃん・・ナオミちゃん・・・。」
土手に座って鼻をこすり、涙ぐむのをごまかそうとしている赤い角二本。
「だから、ピーピー泣くなっつってんだ。」
「まぁ、たまにはええやないか。ぬしもやるな。」
キンタロスがフフフと笑いながらモモタロスの肩を叩く。
涙ぐむモモタロスを見ないようにしてあげているのもキンタロスの男の配慮。
分かってた。本当はモモタロスがちっとも意地悪じゃないことぐらい。
本当は、自分のことを一番構ってくれている事も。
でも、なんだか悔しくて、つい憎まれ口をきいてしまう。
ウラタロスみたいに何かと世話を焼いたり、キンタロスみたいに率先してスキンシップをしてくれたりはしないけれど、さりげなく見守っててくれていた。
最初の頃、いつも学校の行き帰りにはトレーニングだって言って、いっしょに学校まで走って着いて来てくれたのはモモタロスだった。
大きなお風呂に、たっつあんと一緒に連れて行ってくれたのもモモタロスだった。
おいしそうなコーヒー牛乳を、「子供はコーヒーは駄目」って言ってるウラタロスに内緒で飲ませてくれたのもモモタロスだった。
「なんだよ。こっち見るな!いいからお前はナオミに甘えて・・・いってぇ!」
モモタロスがいきなり前のめりにつんのめった。
その背中を思いっきり踏みつけていたのは、長くて綺麗な足に白いソックスと黒い靴だった。
「誰だ!てめぇタダで・・・。あ”・・・・っ!」
きりりとつりあがった目、きゅっと結んだ口元・・・セーラー服のスカートから伸びる長い足・・まさしくそれは・・。
「鼻くそおんなぁぁぁ!!」
「あんた、ばっかじゃないのー!何?この張り紙!」
ハナの手にはモモタロスが書いた張り紙が握られていた。
『本日りん時体行。リュウタが大辺なので、カメは字校。クマは土手。オレは絵木長のところに行く。』
(本日臨時休業。リュウタが大変なので、カメは学校、クマは土手、オレは駅長の所に行く。)
「デネブがちゃんと書き直してくれたわよ!」
「漢字わかんねえんだからしょうがねぇだろ!お前なんでこんなところに居んだよ!」
ハナはたしかにあれから10年後の2018年にデンライナーで送り届けられたはずだった。
きっと、もう二度と会うことはないだろうと思っていた。潤んだ瞳で見上げられた最後の笑顔、小さな体、言えなかったさよなら・・。
いきなりで、何だかか照れくさくて、思わず大声で怒鳴ってしまった。
「パパ・・・じゃない・・侑斗がゼロライナーで来たの。」
「パパぁ?」
少し後ろの土手で落ち込んでいる侑斗を慰めていたデネブがリュウタに向かってがに股で走ってくる。
「はい、デネブキャンディ。リュウタロスくん、もう泣かないでね。美味しいよ?」
デネブが作った特大のキャンディ。
クルクル渦巻きは白赤青黄紫緑。みんなの色が沢山。
デネブはリュウタロスと同じ顔の位置になる様に、大きな体をしゃがんで小さくして優しく微笑んでいる。
その後ろで膝を抱えて口を尖らせた不機嫌な侑斗・・・。
「なんで、あいつ落ち込んでるんだ?」
モモタロスが聞いた。
「私の居所聞こうと思って、ミルクディッパーに行ったらしいんだけど・・。」
「侑斗は、良太郎が39歳なのに驚いて『老けたな』って言ってしまったんだ・・・。」
「そうしたら・・・。パパ・・じゃなくて、『侑斗なんか四捨五入したら本当は50歳でしょっ!』・・て良太郎が・・。」
「俺は、おっさんなんかじゃないーーーっ!」

いつの間にか時は侑斗をハナの父親として時を調整し、父親の侑斗はずいぶん前に旅に出たまま行方不明と言うことになっていた。ミルクディッパーに飾られた写真は若い侑斗の写真だが、セピア色に焼けてずいぶん古めかしかった。
ハナが侑斗をパパと呼ぶのも、ハナとデネブに気の毒そうに見られるのも気に食わない侑斗だった。


せねかの独り言を読みますか?
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2008年03月30日

居間人亭第八話

舞い散る羽、白い羽。羽、羽、羽羽羽。
「お供その1、安心しろ、家臣の望みは主人であるわたしが叶えねばなるまい。」
両手を後ろに組んで、ピンと伸ばした背筋。紛れも無くそれは・・。
「おまえ、ここ来てから何処行ってたんだ!散々探し回ったんだぞ!」
「ん〜、すまなかった。お供その1、心配をかけたか?」
「誰がお供だ!」
モモタロスは思わず立ち上がり、ジークに食って掛かった。
「やはり私が居るべき所はこのステーション内で最も高貴で、最もゴージャスな所で無くてはならぬからな。」
ステーションに着いてすぐ、ジークがどこかに行ってしまい、皆で散々に探し回ったのだが、何処に消えたのか足取りさえもつかめなかったのだ。
腹の立つ奴ではあるが、いっしょにカイやイマジンたちとの戦いで良太郎とともに戦った仲でもあるし、放って置くことも出来なかった。
「居るなら居るって連絡ぐらいよこせネェのか!この鳥頭!」
「ところで、土下座はもういいのか?お供その1?」
「あ・・・。」
思わず回りをキョロキョロと見回してしまう。
駅長は相変わらず能面のように笑っていない目の笑顔だった。
「まぁ、土下座はもういいですから。そうですね〜。交換条件はいかがですか?」
「交換条件?」
「そうそう、この人何とかしてください。」
「ええ!」
モモタロスは思わず引けた腰のままで、口が半開きになったまま固まった。
「この人、ここに来て私のコレクションを鑑定してくださってとっても助かったんですが・・・。」
「か・・鑑定?」
モモタロスは思わずジークと駅長の顔を交互に見る。話がちっとも見えない。
「駅長、お供その1はあまり頭が良くないのでな。私から説明しておく。」
「誰がアホだ!」
駅長室の絨毯の上をいつものように済まして歩き、当然のように駅長の部屋の椅子に腰掛ける。
「例えば、この椅子は、シンプルながらもミース・ファン・デル・ローエの作品で、バルセロナチェアという。シンプルながらも良い機能を備え、すわり心地はすこぶる素晴らしい。」
「さすがですね〜。私のコレクションを意図も簡単に見抜いてしまわれる眼力!」
駅長は指先だけの拍手をして賞賛している。
「何言ってんだか全然わからねぇ・・・。」
二人だけにしか通じない会話に、思わずイラッとしてしまう。だめだだめだ、ここで暴れちゃ、大事な頼みが・・。
「まぁ、こう言うわけで、鑑定していただいて偽物を取り除いていただいたのは校長にすべて差し上げましたし、本当に助かったのですけどね。ただ一つ・・・。」
「皆まで言うな。そなたの気持ちは良くわかっておる。私との別れが辛いのは・・・。しかし、供が迎えに来たからには、城に帰らねばならぬからな。」
「だから、誰がお供だ!城って何処に在んだよ!」
相変わらずのマイペースと空気が読めないジークにモモタロスの頭からは湯気が出そうだった。
「この人、お宅の居酒屋のお隣に、アンティークショップこしらえましたから、其処にこの人住まわせて面倒見てあげてください。」
さっきから、モモタロスは怒ったり固まったり急がしい。
なんだか訳のわからない間に話がすすんでいる。
「それが、交換条件です。では・・。」
駅長は机の上のいかにも古そうなアンティークな電話を手に取った。
「あ、コントロールルーム?デンライナーのオーナーにお食事会のお誘いだしてください。今度は負けませんよーと。」
そういいながら、駅長はニッコリと不気味に微笑みながら、犬を追い払うように片手でモモタロスたちに室外に出るように促した。
モモタロスたちが外に出ると、駅長は困った顔で絨毯の上を見下ろす。
「はぁ、あの人が動くたびに羽だらけなのが問題なんですよねぇ〜。お掃除大変なんですから〜。」




「ねぇ、ちょっと、どこいくの?その黒い人誰?」
友達が遠くから叫んでいる。
「ごめん〜丹羽(にわ))ちゃん。先生にちょっと遅れるけど試合には必ず間に合わせるって言っておいて。」
「あんた、主将なんだから、間に合わないと困るのよ!」
「わかってる。絶対に間に合わせるから。」
「その黒い人かっこいい〜♪今度紹介してね〜。」
友達の丹羽ちゃんの声に振り向くと大きく手を振る。
久しぶりに乗る空を飛ぶ電車。空に延びるレールの先に過去が見えた気がした。



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2008年03月23日

居間人亭第七話

「侑斗!シイタケがこぼれてる!」
「シイタケなんて知るか!ダンボール閉めとけって言っただろ!」
「だって、安かったからいっぱい買っちゃったんだもん。入りきらないんだよ。」
デネブは、割烹着でこぼれたシイタケを一纏めにすると、袖でぎゅっと結んだ。
さすが、おかんの知恵である。
ゼロライナーのコントロール室に食材を置くなと何度も言っているのに、安いからとシイタケをまとめ買いしては、シイタケ酒や、シイタケの佃煮、乾燥シイタケなどを作るデネブ。とうとう、台所にも、デネブの自室にも入りきれなくなりコントロール室までにはみ出す始末。
その度に、俺の部屋には置くなよとか、シイタケを片付けろといってるだろうと、何度も怒る侑斗だった。
「侑斗!何処に行くんだ?そんなに急がなくても・・。」
「早いほうがいいんだよ、こう言う時は。」
「いったい何時の時代に行くんだ?」
「2028年だ!」
「えええーーー!」
デネブは驚いた。未来への運行は基本的に禁止されている。そんなのがばれたら駅長にどんな罰を与えられるか・・。
「未来はだめだっ!だめったらだめ!」
「うるさい、黙ってろ!」
「侑斗・・・。」
久しぶりに見る侑斗の緊張した顔。
「よし・・・、わかった!侑斗が決めたのなら俺も最後まで付き合う!」
目だけをデネブに向けて、侑斗はニヤリと笑う。
久しぶりの緊張感に、なんだかわくわくする気持ちを抑えられない二人だった。



「どうぞお入りください〜。」
ノックの音に返るのんびりした返事。モモタロスは深呼吸をするとドアを開けた。
「ああ、モモタロス君ですか。ど〜したんですか〜?」
くるりと回る背もたれのついた重厚な革張りの椅子はいかにもボスの風格。
そして、口は笑っているのに目だけが笑っていないこの男。
モモタロスの背中がゾワゾワする。
『やっぱり、苦手だ、このオヤジ・・・。』
人差し指を立てて宙を見て何か考える仕草をする駅長。
「ん〜。私にわざわざ一人で会いに来ると言うことは〜。」
モモタロスの唾を飲む音がシンとした部屋にゴクリと響く。
「愛の告白ですか〜?」
思わず、ガクリとずっこけるモモタロスの緊張はほんのちょっと緩んだ。
狙ってやっているのか、それとも、本当に天然ボケなのか・・・。絶対、前者だとモモタロスは思った。
「頼みがあるんだけどよ・・・。」
「へー、イ・マ・ジ・ンの貴方が、私に頼みですか〜。お前の願いを言え、どんな願いでもかなえてやろうとでも言うと思ってますか?」
飄々と答えるその態度に、ムッと来たが、いつものように暴れるわけにも行かない。
大事な大事な頼みなんだから・・・。
「ふぅ。ま、聞くだけ聞きましょう。叶えるかどうかは内容によりますけどね〜。」
机の上のデンライナーの模型を人差し指でなでながら流し目で答える駅長の前に、モモタロスは膝を突いた。
「頼む!デンライナーをターミナルに呼んでくれ!」
土下座なんて早々出来るものではない。特にモモタロスのような性格の男は、土下座するぐらいなら逆立ちでターミナルを一周してやるぜと言うだろう。そのモモタロスが土下座して、駅長室のカーペットに額を擦り付けているのである。駅長は面白がった。
「へー、モモタロス君が土下座ですか〜。いい物を見せてもらいましたね〜。」
「じゃ、呼んでくれるんだな!」
駅長は椅子を立つとモモタロスの前に立ち見下ろした。
「それと、これは、話が別です。特別な理由がない限り、ターミナルへの列車の召集はありえません。」
いつもののんびりとした口調ではない、きっぱりとした口調。それでも、顔はニコニコと笑っていて相変わらず目だけが鋭い光を放っている。
「頼む!どんな事でもするからよ!」
「ふ〜ん。どんなことでもですか〜。ここから遠く離れた土地に追放されたとしても?」
「そ・・そいつは・・・。」
モモタロスはカーペット上の両手をぎゅっと握り締めた。
頭の中に浮かぶのは、仲間たちの顔・・・。そして、生意気な小僧の泣き顔・・・。
「他のことなら何でもする!あいつらと別れることだけは・・・。」
「ふふふふふ。」
駅長の含んだような笑い声が下げた頭の上から聞こえる。
「こんな事されてもですか?」
と言うと同時に、モモタロスの手をギリギリと黒い革靴で踏みにじる。
モモタロスは頭を下げたまま、痛みにぐっと耐えた。
「頼む!ナオミを・・・小僧にナオミをに会わせてやりてえんだ!」
「なるほど〜。」
モモタロスの言葉に駅長は足を離した。
「でも、それは特別な事ではありませんよね?」
「うっ・・。お・・俺たちには特別なことなんだ。あいつは・・笑ってて生意気で、いつも元気じゃねえといけねえんだよ。」
駅長は再び黒い椅子にこしを下ろすと顎を触りながら何かを考えている。
「ふ〜ん・・。どうしましょう〜。」
モモタロスが額を絨毯につけたまま切羽詰った声で言った。
「頼む!」
その時、かちゃりと駅長室の隣のドアが空いた。
そして、どこかで聞いた声が・・。
「私からも頼む。」
「へ?おまえ、なんでここにっ!」
顔を上げたモモタロスの瞳に映ったのは、意外な人物だった・・。



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2008年03月16日

居間人亭番外編「長い夜」侑斗とデネブ

このお話は、デネブが大好きなにわとりさんに捧げます。

カタン・・・トトトト。
ギーーー、バタン、カチャカチャ。
トトトト・・・。カタカタ。トトト・・。

「デネブ!何やってんだ!いい加減、起きてないで寝ろ!」
桜井侑斗は不機嫌だった。なぜなら、トロトロと眠りかけては物音で起こされていたからだ。
「ふぅ〜ん。だって、戸締まりが気になっちゃって・・・。」
子犬のように鼻を鳴らす黒い大きなイマジン。
ピンクの三角帽子の先にはふわふわボンボン。寝間着は襟に桜の花の刺繍。
もちろん、その寝間着もちゃんとピンク。ピンクは侑斗の桜井色だと言って譲らないデネブであった。
「さっきから、5回も戸締まり確認してるじゃないか!いい加減にしろ!」
侑斗はセミダブルのベッドから半分身を起こして頬杖をついていた。かなり不機嫌だ。
侑斗のベッドの側に台所の勝手口の戸締まりを確認していたデネブが、これもまたピンク色の枕カバーに『デネブ』と名前を刺繍している枕を両手でしっかりと胸に抱いてやってきた。

最近、デネブは刺繍に凝っていて、やたらに侑斗の持ち物に名前を刺繍したがるので困っている。
さすがに、ひらがなで『ゆうと』などとトランクスに刺繍されたときは、
「俺は幼稚園児か!」
と暴れた侑斗だった。

「だって、春になってくると、冬眠する雪女が出てきて、氷の国へ凍らせた男の魂を持って行くんだぞ!」
「鍵閉めてるんだから、そんなの入ってこれるわけ無いだろ。」
「侑斗!油断してはいけない!雪女は冷たい風になって、どんな隙間からだって入ってこれるんだぞ!侑斗みたいな若いきれいな男は凍らされて魂をとられて、俺みたいなのは、凍らされて頭からばりばりと食べられちゃうんだぞ!ぎゃーっ!」
デネブはすっかり震えて、刺繍のデネブのネの字がイに見えるほど枕をぎゅっと握りしめた。
「お前、その話、誰から聞いた?」
「かめタロス。」
「やっぱり・・あいつらか・・・。」
侑斗は、絶対フライングボディアタックをかましてやると心に固く決意していた。
「おまえ、そんなの迷信だぞ。だいたい雪女なんているわけがない!。」
侑斗はごろりと仰向けに寝返りを打つ。
「俺たちイマジンだっていたんだぞ!雪女だっているかもしれないじゃないか!」
むきになるデネブにハァァァと大きなため息をついて侑斗はすっかり参っていた。
「だって・・・、怖くて寝られないんだもん・・・。」
枕を抱いてたたずむ巨体のイマジン・・・。人の目にはかわいくはない・・。
『お前の方がよほど怖く見えるぞ。』と思った侑斗だが、自分は、このでかくて心優しいイマジンがかわいくてたまらないのだから仕方がない。
「しょうがない。今日だけだぞ。今日だけだからな!」
ベッドの端に身を寄せてデネブが寝られるスペースを空けてやる。
デネブの顔がパッと華やぐ。
「一緒に寝て良いのか!?」
侑斗はデネブの方とは反対側に体を向ける。
「だーかーら、今日だけだからな!明日はちゃんと自分の布団で寝ろ!」
「うん♪」
いそいそと毛布をめくり、デネブは侑斗の方にすり寄ってくる。
「うわっ!あんまり近づくな!」
「侑斗〜♪あったか〜い♪」
「うわぁ!足くっつけるな!冷たいだろ!」
「侑斗の足もあったか〜い♪」
「ったく・・・、そんなに冷たくなるまで、もう夜中に歩き回るんじゃないぞ・・。」
「うん、わかった♪侑斗〜♪」
「だーかーら、くっつくな!」
デネブは知らない。向こうを向いた侑斗のほおがピンク色に染まっていたことを。
そして、明日も、侑斗はみそ汁の香りとまな板と包丁の音で目を覚ますだろう。
いつまでもこの心優しいイマジンと共に暮らしたいと侑斗は思った。
長い夜も、凍える冬も、デネブと共になら怖くは無いから。



長い夜_侑斗とデネブ.JPG





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2008年03月09日

居間人亭第六話

「侑斗、まって、とりあえずお弁当片付けないと。」
「良いから早くしろ!お前は、弁当あいつらの店に置いてこい!」
「侑斗は?」
のんびりとした物言いに、あせる侑斗は額の皺を深くする。
「ゼロライナーの発車準備に決まってるだろ!」
「あ、そうかー。」
昼も過ぎ、ほぼ売り切れで残りの弁当も数個になっていた。
デネブのしいたけづくし弁当は大人気でいつも売り切れてしまう。
朝の仕込みの時、シイタケを煮る匂いすらも苦手な侑斗は近くに寄ってきてもくれないのだが、デネブが箱詰めをする頃には、ちゃんと今日の分の弁当箱が組み立ててある。
そのたびに、「侑斗・・。」とつぶやき涙するデネブだった。
台車に弁当箱と段ボール箱を乗せて、割烹着に三角巾のまま、がに股で全力疾走するデネブを見送った侑斗はゼロライナーの発車申請を中央コントロール室に伝える。
「まったく、あいつらどれだけ俺たちに迷惑かければ気が済むんだよ!」
パスをにらみながら侑斗はますます不機嫌になっていた。
前列中央には笑顔の良太郎。その後ろの列は、侑斗の隣にデネブ。デネブに抱きつくようにナオミ。その隣にはピースをしたリュウタロス。一番最後尾にコハナを抱いたキンタロスと、押し退けあっているいるウラタロスとモモタロス。そして、列に加わらなかった後方のいつもの席でコーヒーを飲むオーナー。
写真の中の皆は、賑やかで、笑顔で、そして暖かかった。



「よし!鍵は閉めたし、張り紙もやった。オデブと侑斗に伝言も伝えたし、完璧だな!」
ターミナルの構内を歩く時はいつも人の目に刺される様な気がする。
かといって、デネブのように全身を割烹着と三角巾で隠すつもりもないし、狼の着ぐるみを着て外を歩くつもりも無い。
「俺はイマジンだ!何処が悪い!」
モモタロスの赤い体は目立つ。あっという間に回りから人影がいなくなる。
「おう!モモちゃん。こんな時間に珍しいナァ。」
声の主を確かめて、手を上げて答える。
「なんだ、魚屋のたっつぁんか。」
魚屋の達樹屋はモモタロスの魚の下ろし元だ。いつも新鮮な魚を下ろしてくれる。
自分もイマジンのせいでここで商売をしなければならなくなったと言うのに、自分をやった奴とモモタロスたちは違うだろうと何かと親身になってくれる気風のいい魚屋だ。
「ったく、皆ジロジロ見てんじゃねーぞ!こいつらはいい奴なんだバカ野郎!」
江戸っ子気質もモモタロスと気が合うところがあるのかもしれない。
「いいって。たっつあん。毎度のことだしよ。」
「俺ぁ、腹立ってしょうがないんだよ。付き合ってみもしねぇで、相手の良さが解るかってんだ、バァロ!」
周りにぎゃんぎゃんかみつくと、たっつぁんは口をとがらせてモモタロスに向き直った。
「そいで、どこ行くんだ?」
「ちょっと駅長に野暮用があってな。」
モモタロスの言葉を聞くと、たっつぁんは口と目をあんぐりと大きく見開いてしばらくするとはっと気が付いたように言った。
「おめぇ、そりゃ・・・なにかやったのか?あー、俺ぁ、駅長の所だけはまっぴらごめんだね。だいたい、あの人は不気味で、何か得体の知れない不思議な力があるみたいでよ。怖えんだよなぁ。」
モモタロスも同感だ。好き好んで駅長のところに行く奴はたかがしれないと思う。
魔法が使えるとか、イマジンなんぞ指先でひねってつぶせるとか、やたらと不気味な噂がたっている。しかも、にこやかに握手するとイマジンである自分たちよりも強い力で手を握り替えしてくるのだから本当に得体が知れない。
「ちと、野暮用だ野暮用。」
「勇気があるなぁ、モモちゃんは。後で売れ残りの魚持って行くから、帰ったら連絡くれや。」
「いつもすまねぇなぁ。」
「いいって事よ。俺とモモちゃんの間じゃねえか。また、店に飲みに行くからよ。」
たっつぁんは手を振りながらエスカレータの手前でつまずき、何度も心配そうに振り返った。
モモタロスは赤い角の二本生えた頭を掻き掻きそれを見送り手を振り返した。
「いい奴だよなぁ。」
モモタロスは人間も捨てた物ではないと思っている。良太郎に出会ってから自分も変わったと思う。過去がない自分だけれども、最初に良太郎に憑いたときの自分とはずいぶん考え方も行動も違ってきた。
それは、良太郎の強さと優しさとに触れたからかもしれない。
今、自分がやろうとしていることも、昔の自分だったら考えられないことだった。
「ちっ、しょうがねぇな。行くか。」
ターミナルのエレベーターの最上階のボタンを押すと大きなため息と共にモモタロスは気合いを入れた。


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posted by せねか@居間人亭 at 21:42| Comment(11) | 居酒屋「居間人亭」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月03日

居間人亭第五話

「本当にすいません。先生。リュウタには後でよく言い聞かせて置きますから。」
「はいっ。とんでもないです。元気があってよろしいじゃないですか〜。」
ウラタロスに両手をしっかりと包むように握られて、担任の女性教師はうっとりとした表情でウラタロスの顔を見上げている。
ウラタロスの得意技はここでもすごく役に立つ。
しかし、問題はここから。担任の先生は何とかなるものの、この後の校長室が問題なのだ。
特に、ウラタロスはどうも校長が苦手だった。なぜなら・・。
「ああ、どうも〜。困りましたねぇ。小学校時代からエスケープとは〜。」
そう言われて、すいませんと頭を下げるしかない。
そして、ここでもなぜか駅長とオーナーと同じ顔が・・・。
「まぁ、仕方ないですけどね。リュウタロス君の気持ちも解らないではありません。」
「学校での様子は担任の先生からお聞きしました。」
「最初は、友達を操って作ろうとするのではないかと思っていたんですけどね〜。結構、我慢していたみたいですしねぇ。どうぞ♪」
校長は、思い切り成金趣味のティーカップに紅茶を注ぎウラタロスに勧めた。どこかの白い鳥が好きそうなカップだ。
「リュウタに友達を作ってあげたかったのですが、なかなか人間と僕らの間の壁は厚いみたいで。」
ウラタロスのため息に校長は眉をぐっと上に上げ、おどけた表情を見せる。こう言うところは駅長似。
「まぁ、一人できれば次々にお友達は出来るのではないかとわたしは思うんですけどね。」
小指を立てて紅茶にミルクを入れる。クルクルと輪を描いて白い筋がティーカップを回るのを校長はじっと見つめながら言った。
「リュウタロスくんは頭もいい。正義感もそれなりにあるし、思いやりもある。人懐っこいところや愛嬌もある。クラスの人気者になる要素は十分です。ただ・・・。」
ミルクのすじの輪が紅茶と溶け合って優しい色に変わる。
「解ってます・・。僕らがイマジンだと言う事実は変えようもありませんから。」
ウラタロスは正面をじっと見据えて唇を噛む。時間を守ったのは良太郎たちと自分たち。でも、時間を壊し、このターミナルの住人に彼らをしてしまったのも、またイマジンたち。
イマジンに襲われた時の恐怖は、きっとなかなか拭い去れるものではないだろう。
それでも、ウラタロスはリュウタを学校に行かせたかった。


数ヶ月前、デンライナーを降りることになった自分たちに、生活をするための店を紹介してくれるように頼んでくれたのは、あのオーナーだった。
オーナーの肝いりならと言うことで駅長への家賃は後払いで入居できた。しばらく使っていなかっただろう居酒屋に初めて入ったあの日のことをウラタロスは忘れられない。
「なんだよ。きたねぇ店だナァ。」
「一年ぐらい使われてなかったみたいだからね。まずは皆で掃除が先だね。」
「亀ちゃん、お掃除の道具見つけたよー。」
ニコニコしながら両手一杯の箒とバケツを抱えたリュウタ。目は涙でまだ潤んでいる。さっきまで、ぎゅっと口を閉じて両手を握り締めて、別れに耐えていた。孤独が一番リュウタにとって辛い事。
だから、誰かにずっと愛してもらえるようにしてあげたいと思った。
学校に行かせると言ったとき、ずいぶん反対されたっけ。
「学校に行かせるだと!何考えてるんだよ、てめえは!」
モモタロスの怒鳴り声。
「せや、俺たちイマジンが学校に行ったら、どんな事に成るか位は解るやろ?」
キンタロスの諭すような声。
「友達を作ってあげたいんだ。僕たちイマジンの寿命がどれくらいあるか解らないでしょ?順当に行けば、リュウタはいつか独りぼっちになる・・・。いつまでも僕たちが守ってあげるわけに行かないんだから・・・。」
イマジンのがどれだけ生きるのか、病気にかかるのか、そしてその治療法さえもわからない。人と同じように老いるのか、そして、いつかは死んで時の砂の中の一粒になってしまうのかもしれない・・。
「友達がいれば、友達がリュウタを覚えていてくれる。時の中で迷子になったりすることもない。それに、僕たちがいなくなっても、友達がリュウタの心の支えになってくれると思うから。」
組んだ足先だけを小刻みに動かすモモタロス。腕を組んで目をつぶったまま真一文字の口をしたキンタロス。今でも脳裏に浮かぶ。三人で決断したリュウタの幸せ。
「リュウタは子供やからな。未来の選択肢はてんこ盛りやな。」
「そういや、画家になりたいとか、ダンサーになりたいとかいってたな。」
「そうそう、それがコロコロ変わるから面白いよね。獣医になりたいとか、デンライナーの車掌になるとか。」
「そのうちよぉ、駅長になりたいとか言い出すんじゃねえか?」
クスリと笑うモモタロスの。さっきとは違う穏やかな顔。
「解らんでー?デンライナーのオーナーになるとか言い出すかもしれんで。」
キンタロスの口元もほころぶ。
「リュウタなら、きっと、どんな人にもなれると思うよ。」
ウラタロスも穏やかな笑みを浮かべる。
皆がリュウタを愛している。それぞれ自分の道もまだ模索中な大人たち。
「ねぇ、先輩は大きくなったら何になりたいってリュウタに聞かれたことある?」
くすくすと思い出し笑いをするウラタロス。
「もう、俺たちゃ十分大人だってんだ。」
おどけた表情のモモタロス。
「俺は板前かもしれんと答えたけどな。横綱になるのもええけどな。」
静かな微笑のキンタロス。
三人の表情は穏やかだった。



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posted by せねか@居間人亭 at 00:18| Comment(7) | 居酒屋「居間人亭」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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